測度空間
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測度空間とは
測度空間 (英:measure space) とは、完全加法な測度が定義された可測空間のこと。測度空間は、可測空間 $(\varOmega,\mathcal F)$ と測度 $\mu$ を組にして $(\varOmega,\mathcal F,\mu)$ で表される。
測度
集合 $\varOmega$ のσ-代数 $\mathcal F$ 上で定義される関数 $\mu$ が次の規則を満たすとき、$\mu$ を $\mathcal F$ 上で定義された $\varOmega$ の測度 (英:measure) と呼ぶ。
\[ \begin{aligned} \text{(M1)} &: \mu(\empty) = 0 \cr \text{(M2)} &: A\sube B \rArr \mu(A)\le\mu(B) \quad (A,B\in\mathcal F) \end{aligned} \]
- $\text{(M1)}$ - $0$ の定義:
空集合の測度は $0$ である。 - $\text{(M2)}$ - 単調性:
集合 $A$ が集合 $B$ の部分集合ならば、$A$ は $B$ 以下である。
また、さらに次の規則を満たすとき、$\mu$ は完全加法 (英:completely additive) であるという。完全加法とは和集合の測度がそれぞれの集合の測度の和に等しく、可算無限個の集合についても成り立つこと。
\[ \text{(M3)} : \mu\left(\bigcup_{i\in\N} A_i\right) = \sum_{i\in\N}\mu(Ai) \quad (A_i\in\mathcal F) \]
- $\text{(M3)}$ - 完全加法性:
和集合の測度がそれぞれの集合の測度の和に等しい。