単調関数
二つの順序集合の間の準同型写像 f を単調関数 (英:monotonic function) という。
単調増加 |
広義単調増加 |
x1≼x2⇒f(x1)≼f(x2) |
狭義単調増加 |
x1≺x2⇒f(x1)≺f(x2) |
単調減少 |
広義単調減少 |
x1≼x2⇒f(x1)≽f(x2) |
狭義単調減少 |
x1≺x2⇒f(x1)≻f(x2) |
導関数による特徴付け
開区間 (a,b)⊂R において実関数 f が微分可能である場合、導関数 f′ の性質により以下の単調性が特徴付けられる。
導関数の性質 |
特徴付け |
f′(x)≥0 |
広義単調増加 |
f′(x)>0 |
狭義単調増加 |
f′(x)≤0 |
広義単調減少 |
f′(x)<0 |
狭義単調減少 |
導関数による特徴付けの証明:
ラグランジュの平均値の定理により、
∃c∈(a,b) [b−af(b)−f(a)=f′(c)]f(b)−f(a)++−−b−a+−+−f′(c)+−−+(1)
よって、(1) の符号の対応表から、
- f′(c)≥0 であるならば、f は広義単調増加の性質を満たす。
- f′(c)>0 であるならば、f は狭義単調増加の性質を満たす。
- f′(c)≤0 であるならば、f は広義単調減少の性質を満たす。
- f′(c)<0 であるならば、f は狭義単調減少の性質を満たす。
狭義単調関数には逆関数が存在する
区間 [x1,x2] の狭義単調関数 f が与えられたとき、区間 [f(x1),f(x2)] の逆関数 f−1 が存在する。
関連記事