連鎖律とは
連鎖律 (英chain rule) とは、合成関数を微分するとき、合成関数の導関数がそれぞれの導関数の積で与えられるという関係式のこと。f,g を微分可能な関数とするとき、合成関数 f∘g の導関数に対して次の関係式が成り立つ。
(f∘g)′(x)=(f(g(x)))′=f′(g(x))g′(x)
ライプニッツの記法では、次式のように記述する。
dxdf=dgdf⋅dxdg
連鎖律の証明:
合成関数 (f∘g)′(x) を導関数の定義にしたがって微分する。
(f∘g)′(x)=(f(g(x)))′=Δx→0lim[Δxf(g(x+Δx))−f(g(Δx))]=Δx→0lim[g(x+Δx)−g(x)f(g(x+Δx))−f(g(x))⋅Δxg(x+Δx)−g(x)]
g(x+Δx)−g(x)=Δg とおくと、
g(x+Δx)=g(x)+(g(x+Δx)−g(x))=g(x)+Δg
となる。また Δx→0 ならば Δg→0 となることから、
(f∘g)′(x)=Δx→0lim[g(x+Δx)−g(x)f(g(x+Δx))−f(g(x))⋅Δxg(x+Δx)−g(x)]=Δg→0lim[Δgf(g(x)+Δg)−f(g(x))]⋅Δx→0lim[Δxg(x+Δx)−g(x)]=f′(g(x))g′(x)=dgdf⋅dxdg